概要
〇働き方改革を進めるに至った経緯
・H27.4
 次期Cネット更改に向けた技術協議に着手
1セキュリティ強化
2ライセンス包括契約など
・H28.4
 熊本地震の際、マイクロソフトクラウド「くまもとRネット」を活用した災害対応を実施
・H29.2
 「くまもとRねっと」の利用実績、職員アンケート結果から、マイクロソフトクラウドが、常時利活用することで、災害時、より効果的に利用できるシステムであることを確認
・H29.5
 「くまもとRねっと」を提供した日本マイクロソフト社に対し、市長より感謝上を贈呈
・H30.4
 日本マイクロソフト社とデジタルトランスフォーメーションによる働き方改革推進で連携

熊本地震の際、市役所にサーフィス、議会にアイパッドが寄付された。そのため、震災時からサイドブックスで会議が実施された。市長が主導して取り組んだ。最初は個人のスキルに差異があったが、会議を重ねるごとに以前の資料が探しやすいなど利便性に関する声があがるようになった。

単なる更新でなく、働きやすい環境作りという観点から、自前でシステムを作るよりもMSのクラウドの方が柔軟に対応できるのではないかという発想から導入に向けた検討がスタートした。


〇契約内容
H31~H35年の債務負担行為44.2億円。
一部に無線LANを導入。行政と教育、嘱託職員、臨時職員用PCも一括で調達した。
教育と市長部局包括契約について、2~3年かけて内部でライセンスをまとめられないかなどの協議をし、徐々に契約をまとめていった。


〇期待される効果
・職員の生産性向上
→市民に対する時間を確保
・稼働時間削減
→超過勤務、移動時間、交通費削減
・テレワーク
→職員・教員の働き方の社会問題化
・USBでなく、クラウドを活用することでデータの持ち出しをなくし、情報漏えい防止
・ITに対する先進性のアピール


〇連携項目
①市が実施する「次期庁内システム更改プロジェクト」に対する技術的なアドバイスを行う
②日本マイクロソフト社員の働き方改革のノウハウや社内実証データを熊本市へ提供
③クラウドシステムを活用した「自治体職員・教職員の働き方改革」の検討ワークショップを開き、日本マイクロソフト社をアドバイザーとして迎える
④導入するクラウドサービス、AIに関する研修会を行い、知識の底上げをサポート
⑤東日本大震災時の支援連携NPOによる人的資源やITに関するノウハウの提供を行い、熊本市における展開(復興、見守り、コミュニティづくり)をサポート 働き方推進の先陣を走る日本マイクロソフト社のナレッジ・ノウハウを共有し、働き方改革を正しい方向へ推進する。

マイクロソフト社幹部による講演でマインドの変革や、上司に言われると感情的になることもあるが、全世界の働き方を参考にすることで納得感の向上につながる。


〇働き方改革におけるICTの利活用
・AIチャットポットを活用した自動応答サービス
→(ごみの分別や事務手続き等)8チャットポット、今後各課で検討
・Web通話を活用した多様な市民対応
・外国人、聴覚障がいの方対応
・統計情報を視覚的
・直観的に理解しやすくして情報公開
・場所を選ばない働き方の実現
・生産性分析ツール「My analytics」の導入 →「ある会議で〇〇さんと5.5時間いっしょにいた。1人で参加しても良いのではないか。」といった助言をする。


〇その他
無記名による職員提案を募集し、できない理由を挙げるのでなく、できるだけ取り組むように市長がリーダーシップを発揮した。


提言
熊本市では市長部局、教育、嘱託、臨時職員用もPCを一括で調達していた。2~3年かけて内部でライセンスをまとめられないかなど協議をし、徐々に契約をまとめていった。本市でも包括契約による費用対効果を検証し、効果がみられる場合は一括調達に取り組むべきである。

市役所からの眺め
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