3月議会で質問の出番はありませんが、会派の代表質問では不登校児童への支援についてを担当しました。

昨年度の不登校児童数は小157人、中397人で増加傾向です。他の議員も一般質問で不登校児童が増加している原因分析についてとりあげたので、その内容も踏まえて、市が示した今後の不登校児童への支援についてご報告します。以下は教育委員会の答弁メモです。正確なやりとりは後日アップされる議事録をご確認ください。

不登校児童数が増加している要因は?

学校からの報告をもとに、人数と要因を分析

本人に係る要因として、
・不安の傾向がある
・学校における人間関係に課題を抱えている
・無気力の傾向がある
など。また、本人や保護者と話をしても要因がつかめず、理由がはっきりしない場合もある。

中学生になって不登校が増えるのは、
・教科担任制となる中学校の先生との人間関係など、さまざまな人間関係を上手に築けないこと
・新たに入ってくる教科学習や学習面での不安
・思春期特有の悩みやいらだち
などが複合的に絡み合っているものと思われる。


不登校児童生徒に対する支援について市の見解は?

すべての子供たちが健やかに育つことができる環境を整えるため、義務教育制度のもとにさまざまな取り組みを続けているが、学校に行けなかったり、登校しなかったりする児童生徒が増加している状況を踏まえ、さらなる支援が必要であると考えている。

現在、不登校児童生徒に対する支援については、教育委員会とこども支援局が連携してこども未来センターの適応指導教室「あすなろ学級」で対応しているが、不登校児童生徒の増加と多様化にともない、事業の再編と拡充が必要。

不登校児童生徒については、行き渋りが見られ始める状態から、落ち込んで無気力になって外出できない状態、多人数クラスにはなじめずに適応指導教室にも通級できないなど、さまざまな表れがある。

家庭での支援や福祉的・医療的なサポートが必要な児童生徒には、こども未来センターの「(仮称)プレあすなろ学級」において、少人数クラスで個々の状態に応じた支援を行っていく。

福祉的・医療的な支援は必要なく、ある程度の集団で活動ができる児童生徒には、教育委員会が所管する鳴尾北幼稚園休園施設を活用した「あすなろ学級」において、社会復帰、学校復帰を目指した教育的な支援を行っていく。

適応指導教室は、鳴尾北幼稚園休園施設とこども未来センターの2か所となるが、不登校児童生徒の増加や「あすなろ学級」への通級に時間がかかるなど、通級が困難な不登校児童生徒に対応するため、市内数か所での「あすなろ学級」の整備も検討していく。
 
不登校児童生徒のすべてが一日も登校していないわけではないので、「あすなろ学級」だけでなく、学校への居場所サポーターの派遣、在家庭学習支援システム(あすなろWebクラブ)の紹介なども進めていく。 

フリースクールに通っている児童生徒も少なからずいるため、本年度に実施した情報交換会などを継続するとともに、フリースクールに関する資料を閲覧できる環境を整えていく。 

今後、新たに設置する「あすなろ学級」について、学校生活への復帰を支援するという適応指導教室の主旨は変わらないが、学校に復帰することを強要するものではなく、「あすなろ学級」の温かい雰囲気の中で、児童生徒が夢や希望を持ち、主体的に学習や体験活動などに取り組むことができるよう支援を続けていく。


私の見解

学校復帰を目指す、目指さない、不登校児童生徒の状況によりますが、どちらも正しい選択肢となりえます。 不登校の原因や背景は複数あります。長い目で児童生徒の将来を見据えて、ひとりひとりに応じた適切な支援ができるように引き続き取り組みを進める必要があります。

また、インターネットで様々な情報があふれている昨今だからこそ、保護者がとまどわないように不登校支援についての情報提供も不可欠です。

==========

画像は本文とは関係ないですが、神戸市でみかけた巨大ヘルプマークです。支援や配慮が必要な人が、わかりやすくするためのものなので、カバンなどにヘルプマークを付けてる方をみかけたら、できる範囲で配慮や支援をお願いします。

DSC_0350
_20190122_213346